
木の香の家 展示場 兼 実験住宅 建築物語 WEB見学会
【毎月15日更新】
- 乾燥ストレス・ゼロの家を目指して -
第54話:外部仕様の ご紹介 と 実験
今回は外部仕様のご紹介です(^^)
(南からの外観)
(北からの外観)
外壁は「板」+「塗り壁」で構成しております。
〇 「板」は岩手県産材の「杉」です。
張り方をどうしようかと悩みました。
① 突きつけ ② 10㎜ほど隙間を開ける など
いろいろ仮で貼ってみて、大工さんと相談した結果、
板材の上部を斜めにカットして突きつけとしました。
目透かしに見えるのと、雨水が切れる良さもあるので、
デザイン性も考えて、この方法で貼りました。
黒いビスもアクセントになってます(^^)。
〇 塗り壁はジョリパットです。
漆喰も考えたのですが・・
メーカーさんに言われて、雪が溜まる部分に漆喰はNGということでした。
1階の屋根に雪が溜まると、2階の壁に不具合が出る恐れがあるということで
今回はジョリパットで施工しました。
もう1つ 塗り壁で「実験」していることがあります。
「付加断熱200㎜」で「塗り壁が割れないか?」です。
躯体の外側に200㎜を出して塗り壁をする施工事例はほぼ無いと思います。
200㎜も幅があると下地の木が暴れて・・塗り壁が割れるのでは・・というリスクからです。
今回は実験ハウスなので、あえて「割れるかどうか」の実験をしております。
もちろん下地も補強を考えながらしっかりしておりますが、
約1年目は割れは確認されておりません(^^)b
〇北側の顔で風除室がガラスですっきり見えます。
工夫は、柱に溝を掘ってガラスをはめ込んでいる細工です(^^)。
サッシを使わないため、枠がありません。
柱からすぐにガラス面ですので、スッキリ見えます。
〇 軒天も岩手県産材の「杉」です。
色ノリが良いので「杉」を採用しました(^^)。
外壁と同じ「杉」ではありますが、
幅と厚みも違いますし、
塗装している色の濃さが違うで別の樹種に見えてしまいます。
〇 2階の屋根はソーラーですが、1階の屋根は「リッジウェイ」です。
これはメリットが多いです。
1番のメリットは「雪が落ちない!」
もう1つは「メンテナンスが要らない」
一冬過ごしてみて、雪が落ちないことがありがたいです(^^)b
〇 テラスはデッキでなくタイルを採用
2階の屋根がソーラーということで、
雪が落ちてきます。
当初はウッドデッキの予定でしたが、
雪で壊れるリスクと、ものぐさな私が塗装出来るかどうか迷った結果、
コストが上がりますが、タイルテラスにしました(^^)。
結果としては、良かったと思っております!
(実験ハウスレポートは 毎月15日更新していきます)
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【毎月15日更新】
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第53話 高断熱住宅の夏:猛暑1週間
前回の冬の乾燥感の話から一転・・岩手でも7月上旬に1週間ほど季節外れの猛暑がありましたので、
今回はそのレポートをいたします。
まずはこの外観で「こんなに窓が多くては、夏がクソ暑いだろう!」という予想が考えられます。
(表現が下品ですみません ーー;)
この写真は12月撮影のものですので、
窓に日射ががんがん当たって暖房熱として有効に働いているのが想像できます。
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岩手県内でも平成29年7月8日~12日くらいまで連日「ほぼ猛暑日」を記録しました。
(実験ハウスの百葉箱も35℃前後を記録しております)
下の測定グラフで、赤が「外気温」・青が「リビングの温度」です。
7月8日と7月9日の2日間は、早朝の外気温が20℃以下だったので、朝の窓明けで室温が23℃台まで下がってくれました。
その後窓を閉めて夕方まで生活するわけです。
そうしますと、外気温が35℃に達しても室温は30℃まで上がらず、扇風機でもまずまず快適に暮らせます。
外から建物内部に入った時は「お!涼しい」と感じます。
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しかし・・7月10日11日は早朝の外気温も24℃前後までしか下がらなかったため、
建物の窓をあけての空冷もなかなかうまくいかず、朝7時ころに窓を閉めた時点で室温25℃前後からスタート。
そうしますと、外気温が35℃超えするときに室温も30℃を超えてきてしまいました(><)
関西・関東でエアコンが必需品であることが納得できます。
家族のブーイングも発生して、12日~エアコン始動(><)
(本音はエアコンなしで猛暑期間を乗り切りたかったのですが・・・)
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ただし・・エアコンの効きもかなりいいことが分かりました!。
実験ハウスは約60坪(120畳)あります。
設置してあるエアコンは 2階に14畳タイプ1台 と 1階に8畳用タイプ1台です。
(2階ホールにある14畳用エアコン)
(1階リビングにある8畳用 特殊地熱利用エアコン)
どちらのエアコンも弱運転で快適な27℃~28℃を維持できました!
稼働しているときの電力は・・
『 2階のホールエアコンの225W 』
と
『 1階リビングエアコン 23W +地中熱ヒートポンプ約55W =80W 』
の
合計 約300W です。
(HEMSによる電力表示:かなり便利です)
300Wというと1日の電気代 24時間フル運転で 約150円
1か月フル運転でも 4,500円
日中の16時間運転だと 1日100円 1か月で3,000円 という計算になります。
実験ハウスは60坪ですので、予想以上にうれしい効果です!
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高断熱の夏を快適に省エネに暮らすコツは、やはり「庇の出」・「すだれなどの日射遮蔽」を考えることです。
最近の住宅は庇が短いデザインが増えてきておりますので、グリーンカーテンや外付け日射遮蔽プラインドなどうまく使うと良いと思います!。
(直射日光がギリギリ入りづらいバルコニー寸法)
もう一つのコツは、測定中のため次回お話いたします(^^)。
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測定してて気づいた意外と予想外だなぁ・・と思ったこと。
朝に窓全開なのですが・・外気温が20℃以下でも室温は23℃くらいで粘ってしまって、
20℃まではなかなか下がらないなぁ・・と感じました(^^;)。
壁や床に蓄熱されているためか・・、そうそう下がらないものなんだなぁ・・と意外でした。
(実験ハウスレポートは 毎月15日更新していきます)
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- 乾燥ストレス・ゼロの家を目指して -
第52話 湿度コントロール
今回は初回ですので、テーマの1つである「冬の乾燥ストレス・ゼロ」を目指して
「湿度コントロール」状況についてレポートいたします。
実験ハウスはパッシブソーラーを目指して、南面は「窓」「窓」「窓」というデザインになっております。
冬の日射取得状況は、私の予想よりも効果があり、陽射しのある日は暖房を動かさなくても過ごせます。
(真冬のパッシブソーラー効果状況)
一冬目の温湿度測定グラフをご紹介いたします。
【 グラフ解説 】
赤い折れ線が「湿度」です。
12月は「訳あり」で湿度が高めに推移しております。湿度50%~60%
1月・2月は 湿度50%前後をうろうろしてます(1月は計測器の故障で少し低めに記録されました)
暮らしてみて、「乾燥感」ということを意識したことがないくらい気になりません。
1年目は「乾燥ストレス・ゼロ」で暮らせました。
大事なのは来冬の2年目です。
※一般的に1年目は湿度が高めに出ますので、
2年目に湿度45~60%のデーターが取れれば、
まさに「乾燥ストレス・ゼロ」を言えると思います。
そして、多くのハウスメーカーさんは、グラフのレッドゾーン「湿度30%前後」をうろうろします。
乾燥に弱い体質の方・喉の弱いお子様には注意が必要な環境です。
【 湿度が急激に下がる1つの要因 】
おおむね湿度50%前後をうろうろしてますが、細かく見ていくと「A」「B」「C」で一瞬、湿度が急激に下がっているポイントがあります。
この部分をもう少し詳しく見てみましょう。
上記はポイントAの拡大グラフです。
湿度が一瞬30%以下に落ちました。
原因は窓を開けて熱を逃がしたことによるものです。
日射熱だけで室温が28℃超えしてしまったので、オーバーヒート気味になり、窓を開けて温度調整した際、水蒸気も一緒に排出されたものと考えられます。
上記はポイントBの拡大図です。
この部分も理由はAと同じです。
【 気づくこと 】
実験・測定とは面白いもので、この現象から気づくことがいくつかあります。
① 空気の移動による「移流」と呼ばれる水蒸気の移動は予想以上に多いこと。
水蒸気の移動には、じわじわと浸透しながら移動する「透湿」と、空気の移動に乗って運ばれる「移流」があります。「透湿」より「移流」による「水蒸気の移動量」がかなり多いことが分かります。
② そうすると、そこからもっと見えてきます。
中気密の家は乾燥する。
よく「中気密」=「自然の家」をうたって、てきとぉ~に隙間をつくる家づくりがあります。
中気密の家は、隙間風で「冬の温度差換気」が過剰に行われておりますので、乾燥になりやすくなります。
③ もっと見えてきます。
一時期流行った「蓄熱暖房器」で毎日オーバーヒートして、帰宅後に「暑い暑い」と窓を開けている家庭は、間違いなく乾燥します。
④ もっともっと見えてきます。
薪ストーブは乾燥しやすくなります。
ここでクイズです:『 その理由はどうしてでしょう(^^)。』
今までの測定結果から、自分なりの理論を立ててみましょう!頭の体操です(^^;)
※ 木の香の家では、平成27年頃から、「薪ストーブの家でも乾燥感無し」がほぼ出来ております。
【 「湿度のV字回復」】
ポイントA・Bのように、一時的に湿度が乾燥ゾーンに入りましたが、もう一度グラフを見ると、「湿度のV字回復」が起きております。
これは、加湿器を使っているわけでもありません。
正直、予想外の結果にびっくりしました。
塗り壁が効いているのかもしれません。
※「塗り壁を使えば乾燥しない」というトークはウソです。塗り壁を使っても「乾燥する住宅構造」では乾燥するのです。
【 湿度はコントロールできる 】
グラフをもう一度見てみますと、12月の湿度が50%超えしており、1月から急に下がった状況があります。
12月は「訳あり」で湿度が高めに推移しました。と書きました。
つまり、湿度はコントロールできるのです。
今年の冬にOB様宅でいろいろ検証していきたいと思います!
レポートするのは、そのあとになりますm(__)m
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第51話 WEB見学会 & 実験レポート プロローグ
実験ハウス物語は 「家づくり編」から「完成後の実験レポート編」に移ります。
今回は完成写真を散りばねながらプロローグを書いていきます。
この実験ハウスの大きな目的は、「パッシブソーラーハウス」+「乾燥ストレス・ゼロ」の家です。
〔写真1:完成外観 「窓でかっ!」・「冬、寒そう」・「夏、暑そう」...さて結果は?〕
特に、住宅業界で今までずっと問題視されていた「乾燥ストレス」「過乾燥の問題」をクリアするため、過酷な条件下で何ができるかを実験しております。
十年ほど前、住宅業界で「OMソーラー」という名前が広く知れわたり、多くの住宅が建ちました。
「ソーラー集熱」を生かしたソーラーシステムですが、加湿器無しでは「湿度30%以下の超乾燥住宅」になっているそうです。
この実験ハウスでは、その「ソーラー集熱」もあえて取り入れて、それでも乾燥感が防げるかの実験もしております。
もちろん加湿器無しで。
結果から言いますと、見事に乾燥ストレス無しの 湿度50%前後を維持してきました。
木の香の家では、「絶対に不可能」とされた「薪ストーブの家」でも、乾燥ストレスの無い空気感を実現しつつあります。
実際に、昨年と一昨年建てられた3軒の「薪ストーブの家」では、乾燥ストレスのない湿度45~60%を維持しております。
ようやく湿度のコントロールのノウハウが整ってきた感があります。
この実験ハウスでさらなるテストを繰り返して、その精度を上げていきたいと思います。
OB様宛に、今秋より実験ハウスで得た「新しいノウハウレポート」と「実験ご協力依頼」のDMをお送りいたします。
OB様宅で実験してどのような結果が得られるかも重要な資料です...。
そのデーター解析の結果、世の中にオープンにしても良い状態になりましたら、いずれは公開していきたいと思います。
それまでは、実験ハウスでのレポートを中心にお知らせしていきます(^^)。
Facebookではすでに毎週掲載が始まっておりますので、是非、そちらも覗いてみてください。
【木の香の家 展示場 兼 実験ハウス 『 WEB見学会 』は 毎月15日 に更新していきます。】
【Facebookでも公開中!】
第50話 -ストーリ編 最終話-: 家づくりギリギリいろいろ
展示場 兼 実験住宅は内装工事も終わり、完成にいたりました。
今回の実験住宅はいろいろな面で「ギリギリ」の多い工事でした(まだ少しやっております)。
○ 施工を始めるギリギリで間取りが変わる
○ ギリギリで実験が舞い込んで仕様を変える
○ 間に合わないと思っていたメーカーの新商品開発がギリギリ間に合う
○ 納品ギリギリで掘り出し物が出てきて、急きょ仕様を変える
○ 仕上げ工事をするギリギリで新しい発見をして急きょ仕上げを変更する
○ そして、変更も多いため予算も超過してしまい、外構を延期するほど費用もギリギリ(^^;)
このお話は、「流れに従って生きる」で、いつか書いていきます。
多少、行き当たりばったり感が多い工事ではありますが、何となく導かれるままに進んでいったような感覚になる工事でした。
私がその間に常に心にあった感覚は2つです。
「このギリギリでの仕様変更や実験は良い流れなのだろうか・・」
「それとも、このギリギリでの断れないような流れは・・実は落とし穴で、どっかでつまづくのだろうか・・」
それくらい「期待」と「恐怖」・「喜び」と「挫折感」を感じながらの工事でした(^^;)。
次回より、毎月1回 実験ハウス『 WEB見学会 』を掲載していきます。
(すでにFacebookでもスタートしております。是非、見て「いいね」をガンガン押してください(^^))
【木の香の家 展示場 兼 実験ハウス 『 WEB見学会 』は 毎月15日 に更新していきます。】
つづく
第49話:内部塗り壁工事
木工事が終わり、いよいよ仕上げ工事になります。
塗装・塗り壁・クロスとありますが、一部セルフビルドをしたので、その様子をご紹介いたします。
左官やさんに塗り壁の作業をアドバイスしていただきました。
道具を借りて自分で攪拌
夫婦で寝室の天井を塗ってみます。
写真で想像するより、かなりキツイです(><)。
へとへとになります。
しかも・・仕上げは明らかに「素人作業」・・
娘の部屋も一部セルフビルドします。娘の作業服姿
ぎこちない手つきですが、何とか壁半分くらいをセルフビルド
最後は家族で手形を付けてセルフビルド完了!
途中でへこたれてしまい、セルフビルドを予定していた1/3の範囲しか出来ず、
あとはプロの左官屋さんにバトンタッチしました(^^;)
セルフビルドの仕上がりの「程度」は見学会でチェックです!
つづく
【木の香の家 展示場 兼 実験住宅 物語は 5日 15日 25日 に何とか更新していきます。】
第48話:大工さんの仕事 その③-1枚板カウンター
板材が現場に届きました。タモの板材は合計4枚です。
下の写真は、芯持ち1枚板の90㎜クラスを厚すぎるので2枚にスライスしたものです。
厚いまま使えるのが一番でしたが、どうしてもカウンター材にしか使えないのでごめんなさい(^^;)
それを大工さんが加工したりカンナを掛けたりしていきます。
途中で我が家の息子と娘もカンナ掛けを体感させていただきました
へっぴり腰でなかなか削れません(^^;)
カウンター材を厚く見せたくない場所は、大工さんが面を取って厚みを感じないようにしてくれました(^^)
1つ目のカウンターの加工とカンナ掛けが完了です!。
このカウンター材は、最終的にリビングのパソコンコーナーのカウンターになりました(^^)
本棚上の浮いた飾り棚にも使用しました。
そして、土場で見た長くて幅広い1枚板材は・・
2階の勉強コーナーになりました(^^)
家づくりに大工さんの魂が込められて行っているかのような感じがします(^^)
まさに「The 家づくり」です!
つづく
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第47話:大工さんの仕事 その②
メインの階段のほかに、実験ハウスでは2種類の階段を造作しております。
1つはロフトへ上がる「空中階段」です。
下支え無しの階段です。
もう1つもロフトに上がるのですが、スペースが取れない時に便利な階段です。
ビフォーアフターで時々お目見えする階段です(^^)
足の乗せる位置が左右で決まっております。
そうすることによって、階段を急にできるのです!。
そして、子供室の間仕切り壁は、今回はガラスで仕切るという細工をしてみました。
普通でない空間が広がる予定です(^^)。
つづく
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木の香の家 展示場 兼 実験住宅 建築物語
第46話:大工さんの仕事 その①
大工さんの内部造作が進んでいます。
いくつかご紹介いたします(^^)。
階段まわりは、壁をスリットにする面倒な細工があります。
吹き抜け部分の手すりは横スリットの細工ですが、溝を掘って入れ替えしで納めます。
つづく
【木の香の家 展示場 兼 実験住宅 物語は 5日 15日 25日 に何とか更新していきます。】
第45話:20年間の時間(とき)を経て
内部の造作工事が進む中で、カウンター類に使う1枚板が何枚か必要になり岩手県森林組合(以後:県森連)の土場に行きました。
県森連のOさんには5~6か所くらい1枚板材が欲しいとお話してあり、その分の良い板材をなんとか調達しようを考えていました。
土場の広い敷地に大量の丸太があり、うっすら雪が積もっていました。
1枚板も山積みでいろいろあります。
この中から使い道を考えて1枚板を選んでいくのですが・・
県森連のOさんが、「白鳥さん、実はタイミングよく掘り出し物がちょうど出てきまして、木の香の家の展示場に良いのでは・・と思って取っておいたんです。見ていただけませんか」と言って案内してくれました。
そこに出てきた板材はこれです。
なんと・・年輪がミルフィーユばりに細かいすごい板材です。
しかも芯去りの柾取りの板材です。
Oさんが言いました。
「これは樹齢200年以上もある北海道のタモ材なんですが、今後、一生お目にかかることは出来ない・・というか、一生手に入らないくらいの板材です。」
「実はこれ・・20数年も前に板材になって、20数年間も「一番良い保管方法」である「新聞紙に何重も包まれて」大切に保管されていたんです。
私「え!20年間もですか!?。なんで20年も?」
Oさん 「実は20数年前のバブル時代に、この板材を買った人は、これを120万円で購入したんだそうです。」
私「えええ!120万円(@@;)」
Oさん「この板材を関東や関西に持って行って売ろうと思ったのだそうですが・・、バブルがはじけて誰も買う人が居なくなり、宙ぶらりんになったのだそうです。
それでも、数年後にバブルが戻るだろうと信じ、一番いい保管方法で大切に保管していたのだそうです。
しかし、20年経ってもバブルが戻る気配がない・・ということと、ご自身も年齢が高くなってきたので、この板材を持っていてもしょうがない・・という理由で、手放したわけです。
タモ材でこの幅でこの年輪の細かさで1枚板は、二度と手に入らないと思います。
是非、これを購入していただいて展示場に使いませんか?」
私「え・・これっていくらで売ってくれるの?」
Oさん「木の香の家さんの展示場ということで・・この価格でどうでしょうか・・」
そう言って、Oさんは電卓で金額を見せてくれました。
私「えええ!マジで!!。 買った!。」
私は、即決でこの板材を買いました。
そしてOさんと使い方のイメージを話して、厚すぎる板材は2枚にスライスして使うことにしました。
<厚い板をスライスする作業>
これらの板材がどんな加工になって展示場にセットされるのか楽しみです(^^)。
つづく
【木の香の家 展示場 兼 実験住宅 物語は 5日 15日 25日 に何とか更新していきます。】