今回は世界遺産の富岡製糸場がある富岡市をご紹介します。
電車で行く場合は、高崎駅から上州電鉄で上州富岡駅まで乗っていきます。
上州富岡駅は富岡製糸場への玄関口としての役割も担っており、
浮いているように見える大屋根が特徴的です。
富岡製糸場の煉瓦の積み方とは異なるみたいですが、煉瓦を使用しベンチや掲示板などになっていました。
次は上州富岡駅目の前にある、群馬県立世界遺産センターです。
内部を見学する時間がなかったのですが、歴史的な建物の保存も行われています。
次が富岡製糸場になります。
前回紹介した「旧井上邸」を急遽見学したので、閉館30分前に到着したので、
ゆっくり見れなかったのは残念ですが、一通り回ることは出来ました。
東置繭所です。歴史などを学べるパネルや映像などを見ることができます。
一番のメインとなる繰糸所です。
操業停止当時の様子を見学することが出来ました。
富岡製糸場の裏にはきれいな川が流れていました。
様々な工程で水が必要になることを考えると、重要な役割を担っていたのかなと思います。
次回は富岡で有名な建築家が設計した建築をご紹介します。
今回は高崎市にある「旧井上房一郎邸」を紹介します。
旧井上房一郎邸は、日本の近代建築に影響を与えたアントニン・レーモンドの自邸兼事務所の「笄町の自邸」を写した建物として有名です。
居間と寝室に挟まれたパティオ(中庭)です。
笄町の自邸では、藤棚があり、食卓が置かれていたようです。
廊下から居間を見た写真です。部屋の中心には暖炉があります。
引き違い窓を開け放つと、外部とつながり一体的な空間になります。
足場丸太を半分に割って柱などを挟み込む構造は、戦後間もない時期、材料が高価だったため、
経済性などを考慮して生み出されたようです。
上部にあるグレーのダクトは、機械室のボイラーで温めれた暖気を各部屋に送るために当時から設けられているそうです。
広い開口を設けるために柱芯から敷居をずらしています。
旧井上房一郎邸はもともと行く予定ではなかったのですが、移動中にたまたま見つけることが出来たので、
実際に見ることが出来て良かったです。
次回は群馬で世界遺産がある街を紹介します。
連休中の5日間に青春18きっぷを使って、群馬、長野(軽井沢)、名古屋、岐阜、静岡、横浜を巡りました。
今回は素材感が感じられたり、一目で惹きつけられる建築を見て回りました。
台風7号で電車が止まらないか心配でしたが、なんとか回避して一度も雨に降られずに済み、
GoogleMapにピンを立てた内の半分くらいは行くことが出来ました。
旅行中大分歩いたので、iPhoneのヘルスケアを確認すると5日間で123,963歩、歩いていました。
ここからは、巡った建築をご紹介します。
まずは、群馬県太田市の「太田市美術館・図書館」です。
設計は平田晃久さんで「からまりしろ」という造語が設計当時は話題になっていた気がします。
階段やスロープが内外を横断していて、回遊できるようになっていました。
通路には道路ミラーが設置されていたり、床にサインが書かれていたりと、
街を歩く延長で建物に入っていくような感覚です。
子供もたくさん訪れていて、本だけではなく空間としても楽しんでいるようでした。
屋上にでるとデッキと緑地があり、ランドスケープとしても楽しめる建築です。
次回は現在の日本住宅に大きく影響を与えた、高崎の邸宅をご紹介します。
打ち合わせ中のお客様から造作ソファのご相談をいただいたので、
知り合いの工務店さんに紹介していただき、石鳥谷にある「HANALEGI・ハナレ木」さんに行ってきました。
展示室には素敵な家具がたくさんありました。
実際に座ってみると、このまま休んでいきたいと思うほど座り心地が良かったです。
造作ソファのクッションについて教えて頂きました。
座面も革製や紐を編んだものなど、いろいろ作れるそうです。
東北住建さんが開催している出前講座に参加しました。
早稲田大学の松村秀一先生と東京大学の藤田香織先生の講義を受けました。
松村先生は今年書かれた「新・建築職人論ーオープンなものづくりコミュニティ」をベースに
職人不足などの問題や今後の展望についてお話を伺いました。
藤田先生は20年以上続けている歴史的木造建築の調査について聞くことが出来ました。
松村先生が10年ほど前に書かれた『2025年の建築「七つの予言」』を学生の就活時期に読んでおり、
木の香の家に入社する一つのきっかけになっていたので、個人的には直接お話を聞くことが出来て嬉しかったです。
住宅をメインに設計されている建築家の中で、
特に好きな横内敏人さんの作品集を2年近く探し続けて、
ようやく揃えることが出来ました。
左側2冊は現在も販売されているのですが、右側2冊は絶版本のため、
amazonや楽天、ヤフオク、メルカリなどで出品されていないか探し続け、
東京の古本屋で売られているのを見つけて、即買ってしまいました。
手書きの図面集やスケッチ、完成写真などがたくさん載っており、参考にしています。
以前秋田県の構造見学会に参加したのですが、新住協の秋田支部が企画した完成見学会に参加しました。
現場見学の前に近くの交流館で、プロジェクトの趣旨や3棟の概要について説明がありました。
前回よりも参加人数が多く、70人以上が参加しました。
上から、西方設計、もるくす、やまと建築事務所(リノベーション)が設計した物件です。
この土地に流れていた堰を融雪溝として利用するランドスケープも勉強になりました。
家具やパーテンションで仕切った、ワンルームの計画でした。
西方さんにも顔を覚えていただけて、様々なお話を伺うことが出来て嬉しかったです。
東西の風の抜けが計画された風除室や20坪と思わせない設計を体感できました。
建売のため、住まい手によっての変化を許容できる空間づくりになっていました。
最後に小田原の「小田原文化財団 江之浦測候所」に行きました。
現代美術作家の杉本博司が設計した建築群とランドスケープです。
石の種類と量、使い方、景色の切り取り方など、最初から圧倒されっぱなしでした。
江戸東京たてもの園の後は宿泊するホテルに向かいました。
ホテルは「池原靖史建築設計事務所 + 生沼広之建築設計事務所」が設計した「鎌倉青山」に宿泊しました。
2・3階の外周部にはロープが張られグリーンカーテンが設けられていたり、緑豊かな自然に囲まれたホテルになっています。
1階のピロティ空間はテーブルとイスが置かれ、朝食をとっている方もいました。
ピロティを抜けると、レストランがあります。
宿泊すると缶ジュース1本か日本酒1杯無料券をもらえたので、日本酒を頂きました。
ビジネスホテルは中廊下型が多いので、廊下は暗いことが多いのですが、
客室側には中庭が設けられており、廊下にも光が入ってきました。
住宅で南北に長い敷地でも1.5~2坪程度の中庭を設ければ、北側まで採光が取れそうですね。
客室は照明の数や大きさなど参考になるポイントが多かったです。
寝室では枕元にカウンターを設けることが多いですが、窓側のカウンターの方が個人的には使いやすかったです。
本やスマホを取りやすかったり、パソコン作業も出来たりと汎用性は高そうです。
鏡を天井まで延ばすなど水回りもシンプルなデザインで、
洗面のコンセント位置なども正面壁よりも側面にあった方が使いやすいなど
本で読んだことを体感することが出来ました。
開口部には光だけを取り入れるためにすりガラスの建具と遮光のための建具が設けられており、
時間帯によって窓の建具の開閉をできるのも良かったです。
鴨居もL型アングルを使って、建具側に溝を掘るなどの納まりも勉強になりました。
様々な見学会などに参加して勉強になることも多いですが、実際に生活してみるとより多くの気づきがありました。
江戸東京たてもの園には「前川國男邸」の他にも様々な時代の建物を見ることが出来ます。
茅葺屋根の農家などは、もちろん雨樋が付いていません。
そのため、雨が落ちる部分は土ではなく砂利を敷くことで、雨水の跳ね返りで外壁が汚れないようになっており、弊社でも同じ手法を取り入れることがあります。
先人の知恵は偉大ですね。
「小出邸」は伝統的な瓦屋根とヨーロッパの影響を受け水平に張り出した軒が融合したデザインとなっています。
内部は洋間と真壁和室の続き間が連続しており、どのような生活をしていたのか考えながら回りました。
「三井八郎右衛門邸」が内部まで見れた最後の建物です。
真壁和室に絨毯とテーブルセットを置いた客間。
軒先の荷重を減らすためか、軒部分は瓦屋根ではなく、スレートを使用していました。