先日、多方面で幅広く活躍されている建築家が招かれましたセミナーに参加してきました。
西方さんの講演は、家の中で一番熱の出入りが多い窓についてだった。
現在は躯体性能と共に、ガラス・サッシの断熱性能も上がってきており、冬を暖かく過ごすための住宅をつくる手法は浸透しつつあります。
それと一緒に夏を涼しく過ごす手法も考えなきゃだめだよという内容がメインでした。
断熱性能が良い家である場合、夏の日射が南面の大きな窓からもろに入ってしまうと家中がサウナ状態になってしまい、
エアコンをガンガン使わなければならない省エネ住宅とは程遠い家となってしまいます。
そうならないために、窓から入る日射をいかに遮蔽するかを考える必要があります。
基本的には長い庇や、南側バルコニーで日射遮蔽としますが、敷地や予算の関係でそれが出来ない場合には、外付ブラインドや簾で行うのも有効です。
他にも、PVCサッシの断熱性と変わらない超高性能なアルミ枠やスーパーペアガラスの普及を考えていることを知りました。
アルミ枠は主に結露しやすいという弱点がありますが、これが改善されることで、意匠の幅が広がるなぁと思い、とても楽しみにこれからの展開を期待しています。
大塚さんの性能はもちろんですが、意匠性・デザインについてのお話、また越智さんの北欧の家具・インテリアや暮らし方についてのお話もとても勉強になり、
お腹いっぱいの贅沢な時間でした。。
軽井沢巡礼最後の日、いつかは絶対に行っておかねばと思っていた建築と出会う。
軽井沢まで足を運んだ一番の理由といっても過言ではない。
それが、アントニン・レーモンド、吉村順三氏の建築。
「夏の家」 設計:アントニン・レーモンド
レーモンド氏自身のアトリエであるが、今はペイネ美術館として使用されている。
立地が変わってしまっているのが残念だが、内部はしっかりと保存されている。
現在
竣工当時
内部は撮影禁止のためネットから。
杉丸太を表しにした架構が、内部空間の見事な広がりと開放感をつくっている。
レーモンドが良く使う、柱芯外しの建具納めによって、外部との連続感が強まりとても気持ちが良い。
この開放的でダイナミックな空間なのにホッとする落ち着き。。。ごちそうさまでした。
そして、レーモンド建築で有名な「聖パウロカトリック協会」へ。
建築好きにはたまらない、神聖な場所。。
60度近い急勾配屋根の小ぶりな外観。
内部に入ると見事に裏切られる。外観からは想像もできない豊かな空間が広がる。
丸太によるシザートラス、登り梁がそのまま現し。イスも当時は足場に使用されていた丸太によるもの。
アントニン・レーモンドの5原則というものがある。
「自然性、直截性、正直さ、単純性、経済性」
まさに、この原則が体現されている建築であろう。
極めて単純な構造であり、構造材をそのまま正直に見せる。当時では安価な足場丸太を素直に使用する。高価な材を使わなくても、空間が劣るどころか、逆に簡素で質の高い空間になることを伝えてくれる。
まさに、「簡素にして品格あり」。ごちそうさまでした。
最後の締めは「軽井沢の山荘(吉村山荘)」
建築を学ぶ人には聖地とも言える場所。
現在も人が居住しており、敷地には入れない。。
絶妙なアプローチ、その先にある自然に調和する佇まい。。
時が止まったかのような静けさの中、ボーっと立ち尽くす。。
最後にここで締めくくった軽井沢巡礼は、これから目指すべき建築の指針となるような中身の濃い旅となりました。
今ある自分の持つ思いを見失いかけたら、また訪れたいと思います。。
「長野県信濃美術館」 設計:谷口吉生氏
軽井沢から少し離れているが、ここは絶対に見ておきたかった建築の一つ。
谷口吉生氏の建築は「東京国立博物館法隆寺宝物館」、金沢「鈴木大拙館」と見てきたが、谷口建築は訪れる人を決して裏切らない。想像以上の美しさがそこにはある。
巨大なスケール感を持つが、決して粗くないシャープな佇まい。
素材への徹底的なこだわり、異質な素材の取り合いが上手く、そして恐ろしく精巧なディテール。
抽象的だが、谷口建築には一貫した建築設計に対する姿勢がみられる。
手前に水面があり、奥には緑が見える、奥行きの作り方も見事で、気持ちが良い。
一切無駄がない....美しすぎるぞ..
一日中ボーっと眺めていたいが、タイムオーバー。軽井沢へ戻ります。
「軽井沢千住博美術館」 設計:西沢立衛氏
幾何学的な建築ですが、自然と調和されている。
内部は撮影禁止だったのでホームページから。
床はフラットではなく、起伏している。また、決められた巡回ルートがなく、閲覧者が自由にみて回る。
建築にも木々が取り込まれており、まるで森の中を散歩しているみたいだ。
次で軽井沢へ行くシリーズは最後です。汗
軽井沢2泊3日の旅、二日目。
「石の教会」へ向かう。石の教会は一見独特のフォルムであり、まるで生きているかの様な建築。石とガラスで成されるアーチがリズミカルに重なり合っており、見る人を飽きさせない。
外観も凄いが、礼拝堂の中に入ると、究極のオーガニック建築と呼ばれる所以を理解できる。
積み上げられた石の無骨さ、石から生えてきているかのような緑、天井から降り注ぐ光。
無骨な外観からは想像できない、内部空間のあたたかい雰囲気がとても心地良い。
自然に溶け込んだ建築が呼吸し、そこに息づいている。
アプローチにも石が積まれている。
次はレンタカーを借りて、戸隠にある、「奥社の茶屋」という蕎麦屋でお昼ご飯。
そばが有名な戸隠なだけあって、うまい!!! 盛り合わせの天ぷらも絶品でした..
そばもそうだが、ここにわざわざ来たのは、建築が目当てでもある。
隈研吾の設計。
隈建築がもたらす、一面ガラス張りの繊細で美しい内部空間で美味しいそば食すという贅沢。たまりませんね...
外観もランドスケープが意識されている。
登り梁の連続性がこの建築のデザインを決めているが、梁の受け方がまた良い。
内容が濃すぎな軽井沢。まだまだ建築巡礼は続きます。。
長野県・軽井沢は明治から昭和初期にかけての近代建築、また、意匠的な現代建築が数多く残る場所。
実際に特異な場所に身を置き、肌で触れることで、写真とは違い、人間の持つ六感で建築の持つパワーを感じることが出来る。
最高の建築を身をもって知る。そんな旅。
軽井沢最初の建築は「セゾン現代美術館」。設計者は菊竹清訓。
園にも彫刻作品が散りばめており、敷地全体が巧妙に計画されている。
自然に溶け込むような、美術館にしては低層で控えめな佇まいです。
その中に鉄の橋が架けられているのが、なんとも特徴的。
お次は、「軽井沢高原教会」
アプローチからただならぬ雰囲気。
ゆったりと時間が流れる中、突然と教会が現れます..こんな場所での挙式も素敵だろうなと色々と想像してしまいます..
時間の限り見てまわります。この日の最後は「ハルニレテラス」。
軽井沢の清流沿いにあり、個性的なレストラン、ショップが連なっており、小さな街が形成されています。
黒を基調とした建物が広いデッキでつながれているという構成。
軽井沢の緑豊かな自然に包まれ、そんな自然に肩を寄せる様な建築があり、初日から軽井沢の徹底した街並みを堪能できました。
最後に「トンボの湯」という温泉に行き、一日の疲れを癒す。
建築巡礼はまだまだ続きます。。。
昨日は北上 展勝地でお花見をしました。約2kmにわたるソメイヨシノの桜並木はいつ見ても圧巻ですね。。
天気にも恵まれ、雲一つない晴天の中お花見スタート。
牡蠣にはじまり、イワナ・アユの塩焼き、北上コロッケ、焼きそば、ラーメン、お餅、、、、
ご馳走に囲まれてノンアルビールで乾杯(この後まだ仕事が残っているので生ビールは我慢 汗)。。
満開の桜は終わり、花びらが散り始めていましたが、その姿もまた美しいのが桜です。
昨年のこの時期にもスタッフ全員でお花見をしており、もう一年も経ったのか、、と感慨にひたってしまいました。
美しい景色の中に身を置くと、色々な感情が込み上げてきて、色々と考えさせられる。少しの時間でしたが身も心もリフレッシュできた最高のひと時でした。。
先月、岩手県は平泉へと行く機会があり、たっぷりと観光してきました。
平泉には平安時代の寺院や遺跡が多く残っており、そのうちの5件が2011年に世界遺産に登録され、東北地方では初の世界文化遺産となってます。
平安時代から続く由緒ある街が残り、歴史・寺院好きにはたまらない場所なのです。(自分は詳しくないが汗)
まずは平泉で一番有名?な中尊寺へ。
本堂へと続く月見坂を登っていく。道の両脇には樹齢何百年であろう杉の並木があり、ただならぬ雰囲気を醸し出しています。
体力に自信のない方は本堂近くまで行ける車道がありますのでそちらをオススメします。。
中尊寺本堂。
そして金色堂へ。写真撮影禁止のため写真は無いが、見ごたえがありました。その傍らには松尾芭蕉が佇んでおります。
奥の細道の道中に平泉に訪れたのも有名な話です。
次は毛越寺。浄土世界が広がると言われる庭園があると知りこれは行かねばということで足を運びましたが、見事な雪化粧。
池を中心とした庭園ですが、池には雪が積もり、緑も乏しく、期待していた絶景は見れませんでしたが雪景色も素晴らしかったです。
ここぞとばかりに、香を焚き煙を全身に浴びてきました。。。
次に達谷窟毘沙門堂へ。ここは国指定の史跡であり、個人的には一番グッときた場所です。
現在は、火災により修復されたもので朱塗りされている。
だが、時代を超えた強さがあり、表現のスケール感に圧倒されます。岩が毘沙門堂を飲み込んでいくようにも見える。。
平泉の見所となる場所は比較的近くにかたまっているため、1日あれば十分に周れると思います。
平泉駅前で自転車レンタルも行っており、春先には自転車で各所周るのも良いかもしれません。
また、一関に大きな渓谷が二か所あり、こちらも観てきました。
一つ目は厳美渓。この日は曇りでしたが、晴天の空がそのまま川に広がっているが如く、水は青く澄んでいました。
もう一つは猊鼻渓。ここでは舟下りを体験。
岩に囲まれた川をコタツ舟で下っていく贅沢な時間。
舟は船頭が川底を棒で押すことで進む原始的なもの。これもまた風情があり良い。。
冬の平泉を堪能しましたが、次は紅葉で染まる時期にももう一度訪れてみたいと思います。
また違う表情が見れることを期待し秋まで待ちます。。
渾身の一枚対決ということで代表の白鳥より挑戦状が送りつけられました。。。
先週お引渡しが完了しました盛岡のH様邸にて急遽に「お互いに渾身の一枚を撮影して勝負しよう。」と。。。
今の時代WEB社会となってきており、世の中に溢れている情報をどこにいても得られることができるようになりました。
そんな環境の中で、不特定多数の方々と会社とをつなぐツールで一番合理的であるのがブログだと思われます。
ブログに訪れた人に興味を持っていただくためには、簡潔でインパクトのある文章と「写真」が大きな武器となる。
写真一枚でその会社の印象が決まると言っても過言ではありません。なので、写真撮影のテクニックの上達は絶対必要なわけです。
話が少しずれましたが、こういう意図もありお互いの写真上達のために勝負をすることに。
私の一枚はこちらです。
H様邸で一番伝えたいのが美しい景観を室内に取り込む大きな窓です。
主張したいことが明確になることを意識して撮った写真。
他の写真は後日載せたいと思います。
先日、北上さくらホールで行われた「DRUM ROCK 続・十七人のサムライ」を見てきました。
TAOによるLiveです。
TAOとは日本と世界を股にかけ活躍するエンターテイメントグループであり、和太鼓を主とし篠笛、琴といった楽器を用いて独自の世界を作り続けています。
和太鼓による力強い音が日本人の奥底にある大和魂を呼び起こし、篠笛、琴の可憐な演奏にどこか懐かしさを感じる。
そして、鍛え上げられた肉体美。会場と一体になるパフォーマンスや演出。これら全て調和がとれており、一つの高度な作品となっています。
その圧巻なパフォーマンスに心が打たれました。
nobu
先週末の日曜日、登山をしてきました。
場所は岩手県 「五葉山」 釜石市、大船渡市にまたがる大きさで、県立自然公園に指定されている歴史ある山です。
山道には大小の石が無造作に転がっている。その石の上を軽快に上っていき、登山リュックに付けた熊対策の鈴が チリンチリン と静寂な山に響く。
山道途中、唐突に鳥居が目の前に現れる。仏を祀るためのものらしい。鳥居というものは非常に不思議なもの。ただ神社などの入り口に立っており神域を区画しているのだが、下を通るだけで気持ちが切り替わる。
ただ鳥居の下を通るだけの動作で緊張感が生まれる。このなんとも言えない不思議な空間が好きです。
山頂にも鳥居があり、その凛とした姿に恍惚とせずにはいられない。青空と降り注ぐ光とが相まって美しい。。
休憩を取りながら、2時間弱で登頂。お昼ご飯を山荘付近のベンチで食べ、下山。
五葉山は200種類を超える樹木で覆われており、四季折々の顔を持っています。今回は紅葉を見ることが出来ましたが、夏にはツツジの花が満開となり一面赤い絨毯で覆われる様が非常に美しいと聞きます。
計5時間くらいの山登りでした。自身2回目の登山でしたが、山の持つ計り知れないパワーと魅力に完全に魅せられてしまいました。。。どハマり。
来シーズンからはもっと色々な山に挑戦したいと思います!!
登山中にとった写真をご紹介。
紅葉と鳥居
赤いツツジの景色
雨風に晒され風化した鐘。哀愁が漂う。
山水があふれている。月日が掘られた水杓。
五葉山近くの鷹生ダム。
以上、山レポでした!!
Nobu